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バックナンバー2024年1月

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アルツハイマー病の原因はまだ完全には解明されていません。しかし、長い期間をかけて脳の中で生じる、複雑な一連の事象によって発症することが明らかになってきており、遺伝、環境および生活習慣などの複数の因子が絡み合って発症すると考えられています。一般的には、アルツハイマー病全体の9割に相当し高齢者に発症する「遅発性散発性」と、若年(65歳以前)に発症する「早期発症型」、特にその一部で遺伝要因が考えられてきた「家族性」のものがあります。 1月29日、英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのチームが、幼児期にヒト死体下垂体由来の成長ホルモン(cadaveric pituitary-derived growth hormone)を投与されたことのある若年性認知症の一部の患者にアルツハイマー病の特徴であるアミロイドベータ斑が脳内で観察されたことをNature Medicine誌に正式に報告しています。
 
ヘビ毒の中和抗体が逆に毒性を強めてしまう
全体に公開・
 
WHOの推定によれば、ヘビには年間540万人が咬まれ、その死者は8万人–13.8万人とされており、手や足の切断などの回復できない身体障害を残す人は、その約3倍に達すると言われます。2018年には、ヘビ咬傷はWHOの顧みられない熱帯病(Neglected tropical diseases、NTDs)に指定されています。 世界にいる3000種ほどのヘビのうち、ヒトに対し危険なヘビは約15%とされています。これらのヘビは、毒牙を持っており、咬んで毒液を注入します。ヘビ毒はタンパク質を主とした複雑な混合物で、多くの生理学的受容体に結合することで、ヒトにさまざまな症状を引き起こします。 毒ヘビに咬まれた場合、品質の高いヘビ抗毒素(抗血清)が有効な治療法となります。しかし、これは、ウマなどの大型動物にヘビ毒のタンパク質を少量注射することを繰り返して抗体を作らせるという、100年以上前と同じような方法で作製されているのです。更に、動物の免疫に使う多様なヘビの毒液の入手が困難であり、需要も低いことから、世界的な不足が課題になっています。このような背景から、ヘビ毒に代わる人工抗原や、毒素を中和する遺伝子組換え人工抗体などの開発が行われています。
 
 

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